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ダルマナン内相、マヨット海外県に「血統主義」適用を予告

ダルマナン内相は11日にマヨット海外県の訪問を開始した。マヨット海外県において、新生児の国籍付与の方式を、出生地主義から血統主義に切り替えると発表した。

マヨット海外県はインド洋上にあり、コモロ諸島の一部をなしている。コモロ諸島の独立に当たり、マヨット島のみはフランスへの帰属を選択した。マヨット海外県では、コモロ共和国経由の不法入国が多く、これが島内の治安悪化を招く要因となっている。マヨット海外県では最近に、水不足の被害が拡大し、島民らによる抗議行動が頻発したが、抗議行動を展開する勢力は特に、不法入国問題の解決と治安の改善を要求しており、内相はこれに答える形で、今回の発表を行った。

フランスは、両親の国籍を問わず、国内で生まれた子どもに仏国籍の取得を認めている(出生地主義)。この制度を利用する形で、マヨット島での出産を目指して不法入国する女性も多いといい、これが不法移民の増大の要因になっているという指摘もある(子どもがいる人には、国外退去処分の対象外になるという「利点」がある)。ダルマナン内相は、マヨット海外県に限定して、親の国籍に依拠する「血統主義」を適用するとし、そのために必要な憲法改正を実施することを、政府の方針として公表した。また、この改正を経て、島民に評判が悪い特別査証制度(島民が本土に入る際に査証の取得を義務付ける)を廃止すると約束した。

この発表について、出生地主義の擁護を掲げる左派勢力は政府の方針を強く批判。極右RNは逆に、マヨット海外県だけでなく全国に血統主義を広げよと要求している。

KSM News and Research