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ビリーブ、上場廃止を計画

仏新興レコード会社のビリーブ(Believe)が上場廃止を計画している。創業者のラドガイユリCEOがファンド2社(EQT、TCV)の協力を得て株式を買い取る。

ビリーブは2021年に上場した。ラドガイユリCEOらは、1株15ユーロと、9日終値(12.40ユーロ)より21%高い価格で株式を買い入れる。評価額は15億ユーロ程度に上る。主要株主(TCV Luxco BD、XAnge、Ventech)から合計60%程度の株式をまず買い入れ、ラドガイユリCEOも保有株10%余りを持ち寄り、まず75%の株式を確保。次いで残りの流通株を対象にTOBをかける。90%以上を確保できたら上場廃止のTOBを実施する。

ビリーブが2021年6月に上場した際の価格は19.5ユーロで、それに比べると買収提示価格はかなり低い。似たような時期に上場した大手レコード会社2社(ワーナーミュージック、ユニバーサルミュージック)が40%を超える株価上昇を記録しているのと明暗を分けている。ラドガイユリCEOは、ストリーミング配信の伸び代が大きい新興市場(アフリカ、アジア、東欧など)に軸足を置いた成長戦略を継続すると説明している。

KSM News and Research