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パリの新ショッピングモール「アトリエ・ゲテ」が不振

パリ・モンパルナス駅付近に2022年末にオープンしたショッピングモール「アトリエ・ゲテ」が不振に陥っている。撤退店が相次いでいる。

アトリエ・ゲテは、モンパルナス駅の東側、メーヌ大通りに面した区画に位置する。1970年代に整備された商業区画を取り壊して、不動産大手ユニバイユ・ロダムコ・ウェストフィールドが5億ユーロを投資して整備した。ルクレール(食品小売)、トリュフォー(園芸)、ダルティ(家電)など大型店と、フードコート型の飲食店があるが、客足は伸びていない。入居している店舗の撤退も目立ち、10店舗程度が閉店となった。その中には、会社更生法の適用下となったナフナフ(アパレルチェーン)なども含まれ、消費低迷の全般的な逆風が背景にあるとはいえ、倒産のGo Sport(スポーツ用品)を引き継いだIntersportの店員も、「ここはお客さん少ないわね」と証言しており、「アトリエ・ゲテ」全体の不人気は本物となっている。買い物客に聞くと、フードコートが注文と支払いをQRコードの読み取り方式一択にしていることに不満の声が聞かれる。スマホを持ち、アプリを落としておかないと注文できないというので、年配の人を中心に引き返す客も多いという。6月にはボーリング場がオープンする予定で、集客力増強に貢献するものと期待されているが、古い考え方で巻き返しが図れるものなのか、注目される。

KSM News and Research