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オランダ政府、次期潜水艦調達で仏ナバル・グループを選定

オランダ政府は3月15日、ワルラス級潜水艦の後継艦導入に向けた入札で、仏ナバル・グループを選定したことを明らかにした。独占交渉を開始した。

ワルラス級潜水艦の後継艦に関する入札は、TKMS(独ティッセンクルップ傘下)と、ダーメン造船所(オランダ)と結んだサーブ(スウェーデン)、およびナバル・グループの3社の争いとなったが、ナバル・グループが「バラクーダ」を提案して勝利した。4隻を供給する予定で、契約額は今後の交渉により決まるが、オランダ国内の報道では40億-60億ユーロという数字が取り沙汰されている。

バラクーダは、「シュフラン級攻撃型原子力潜水艦」として、フランス海軍が既に就役を開始している。オランダ海軍向けには通常動力型潜水艦として供給される。外国建造の潜水艦となることを脅威として、政界にも懸念を示す向きがあったが、ナバル・グループ側は、オランダのロイヤルIHC(オフショア設備)と提携し、40%以上の事業機会をオランダ企業(30社程度)に与えることを約束し、選定を得た。オランダ政府は、ワルラス級潜水艦を建造した会社が既に倒産しており、国内の潜水艦建造ヤードを再整備する費用負担は膨大になることを挙げて、外国企業の選定を正当化している。

KSM News and Research