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Expleo、炭素繊維のリサイクル手法を開発

仏ベンチャー企業Expleoは、航空機に多用される炭素繊維のリサイクル手法の開発を進めている。環境負荷の小さいリサイクル手法の工業化に取り組んでいる。

炭素繊維の使用は毎年10%増のペースで進んでいる。航空機のリサイクル需要は2030年までに6000-8000機と見込まれるが、新型機ほど軽量な炭素繊維の利用が多く、エアバスA350の場合は50%を炭素繊維が占めている。既存のリサイクル手法だと、3000度という高温で熱して、汚染度の高い薬剤を利用することが必要になり、リサイクルの炭素負荷は大きく、費用もかかる。Expleoは、CNRS(仏国立科学研究センター)発のベンチャー企業で、2019年に設立。トゥールーズにある研究所(Softmat、Cirimat)の協力を得て、新手法を開発した。

炭酸プロピレンを溶剤に、過酸化水素水を反応剤とし、さらにクエン酸を触媒として用いて、60度という低温にて酸化反応を通じて炭素繊維を回収する。母材のエポキシ樹脂も分離回収できる。回収した炭素繊維の性能劣化は5-10%程度と小さい。現行のリサイクル手法のほとんどでは、3-5mm程度の長さでしか回収できないが、実験室では5cm長の回収に成功。某社の資金協力を得てプロトタイプが6月に稼働する予定で、ここでは30-50cm長の回収と手法の最適化が図られる。航空機以外でも、耐用年数切れがこれから立て込む風力発電機など応用が可能な分野は多い。

KSM News and Research