パリ重罪院は23日、キム・カーダシアンさんを狙った監禁強盗事件で、8人の被告人のうち6人に有罪判決を言い渡した。被告人らの年齢や健康状態を考慮し、収監を伴わない形での有罪判決となった。
事件は2016年10月3日に発生。パリを訪れていたカーダシアンさんのパリ市内の宿泊先に4人の強盗が押し入り、カーダシアンさんを拘束の上で金品を奪って逃走した。実行犯の4人と、協力したとみられる4人が起訴されたが、裁判所はそのうち、実行犯全員を含む6人に、禁固4年から8年の有罪判決を言い渡した。執行猶予とこれまでの勾留期間を考慮すると、有罪判決を受けたいずれの被告人も判決を経て収監されることがない量刑となった。被害者のカーダシアンさんが法廷で証言し、被告人らに許しを与えるなど大人の対応をしたことも、判決の内容を左右する要因になったと考えられる。
実行犯の4人のうち、3人は69歳以上と高齢で、いずれも健康上の問題を抱えている。うち主犯の1人と、35歳と若い被告人は犯行を認めたが、残りの2人は犯行を認めなかった。そうした中でも、裁判所は4人に収監が伴わないよう設計した有罪判決を言い渡した。協力した2人の被告人にも、求刑よりも量刑を抑えた同様の有罪判決を言い渡した。カーダシアンさんの宿泊先情報を流したなどの容疑で起訴された残りの2人の被告人については、十分な証拠がないことを理由に無罪判決を言い渡した。