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社会党の第一書記選挙:フォール現第一書記とメイエールロシニョル候補の対決に

社会党は5月27日まで、第一書記(党首)を決める投票を行った。28日に発表の開票結果によると、フォール現第一書記が42%の得票率でトップとなり、メイエールロシニョル氏(ルーアン市市長)が40%で続いた。バロー下院議員団団長は18%の得票率を獲得した。6月5日に開かれる第81回党大会が決選投票の場となり、上位2候補が党首の座を争う。

2023年の前回選挙も同じ顔ぶれで争われた。フォール氏の得票率は前回の第1回投票から7ポイント低下した。対するメイエールロシニョル氏は、党内のフォール氏反対派の糾合に成功し、第1回投票からトップに立つこと目指していたがあてが外れ、両氏とも痛み分けという結果になった。バロー候補は最下位ではあるが、2割近くというかなりの支持を集めて、決選投票に向けてキングメーカーとしての地位を確保した。

社会党はかつて革新系の大政党だったが、現在では地盤沈下が進んでいる。2027年の大統領選挙に向けての対応が最大の争点となるが、今回はフォール氏とメイエールロシニョル氏のいずれも、左翼政党LFI(不服従のフランス)と同党を率いるメランション氏を除外した左派勢力を糾合すべきとする点で一致している。フォール氏は、公選のような手続きを経て左派統一候補を擁立することを望んでいるが、メイエールロシニョル氏は、グリュックスマン欧州議員を念頭に置いて、社民主義・親欧州派の公認候補を擁立せよと主張しており、それが最大の争点となっている。ただし、どちらに転んでも、社会党の復活の道は容易ではない。

KSM News and Research