パリで開催のイノベーション見本市「ビバテック」の機会に、仏Habsは脳波解読ソリューションのデモンストレーションを行った。同社は、脳波キャプチャー「Neoxa」を開発。これは、額の下に装着するデバイスで、脳波を検出することのみに特化しており、電磁波は発生しない。侵襲的な手段によらずに検出する脳波を、人工知能(AI)を用いたソフトウェア「Sensora」で解析し、認知的状態を把握する。現状で、精神集中、ストレス、好悪などの感情といった20種程度の認知的状態を読み取ることができる。既に、様々な部門の大手企業向けにソリューションの商用化も始まっている。食品加工業では、新製品のテストにおいて、被験者の実際の感じ方を把握するために用いることができる。自動車部門では、運転安全性の向上に向けて応用する可能性が検討されている。薬物摂取や飲酒の検出を、脳波を用いて行うことも可能だという。医療部門では、痛みや不快感などを客観的に把握することが可能になり、言語的手段を持たない新生児や、高齢者への対応が容易になることが期待できる。認知症の検出などへの応用の展望もある。将来的には、脳波を用いた本人確認手段の開発も可能という。