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エアバス、ドローン・ヘリコプターを仏海軍より受注

フランス海軍はエアバスが開発したドローン・ヘリコプター「VSR700」を配備することを決めた。仏兵器総局(DGA)がパリ航空ショーの機会にエアバス・ヘリコプターズと契約を結んだ。6機を調達し、2027年より引き渡しを受ける。

VSR700は自重が700kg、150kgまでの装備等を搭載できる。最高時速は180km、8-10時間の連続飛行ができる。風浪階級5(波高が2.5-4メートル)まで艦上発着が可能。レーダーがあり電磁干渉が厳しいという艦上の環境での発着を可能にするという技術的な課題をクリアした。フランス海軍はドローンコプターを、今年に引き渡しが始まるアミラル・ロナルク級駆逐艦(通称FDI)に搭載する計画で、エアバスは、VSR700の開発に当たり、FDIを開発・建造の仏ナバル・グループと、航空機エンジン製造で大手のサフラン(オプトロニクス・システムで協力)の支援を得た。偵察及び捜索のための利用が想定されており、潜水艦探知のためのソノブイ投下をこなすことができる。魚雷投下ができるNH90ヘリコプターと比べると作戦能力は限定的になるが、ヘリコプターを搭載できない手狭な艦艇向けを含めて需要が見込める。エアバスは、米海軍より、「UH-72(ラコタ)」ヘリコプターのドローン化を託されており、VSR700の開発で得た技術がこのプロジェクトにも利用される見込み。

KSM News and Research