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NATO首脳会議:国防予算増額を承認

北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議が6月25日、オランダのデンハーグで開催された。トランプ米大統領が要求する防衛費増額を加盟各国が承認した。

トランプ米大統領は、国防予算の対GDP比を5%に引き上げるよう、NATOの加盟各国に要求していた。共同宣言は、狭義の国防予算を2035年までに3.5%へと引き上げる旨を明記。これに、広義でのセキュリティ関連投資を加えて、合計で5%を達成することを取り決めた。共同宣言ではさらに、ウクライナの防衛に直接に関わる援助と、ウクライナの防衛産業の発展に向けた援助について、上記の目標達成に算入する旨も確認された。2029年に見直しを行い、その時点での地政学的状況などを踏まえて、取り決めを修正する可能性も明文化された。

ルッテ事務総長をはじめとして、NATO側はトランプ米大統領への配慮を各所ににじませ、短時間のサミットとし、オランダ国王夫妻主催の晩さん会で締めくくるという段取りになった。トランプ大統領は機嫌もよく、ウクライナのゼレンスキー大統領の出席と両者の個別会談も実現し、それぞれの顔も立った。トランプ大統領はまた、集団防衛について定めたNATO第5条の意義を確認し、有事の際に欧州諸国の防衛に協力すると言明した。

KSM News and Research