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テレビ司会者のティエリー・アルディソン氏が死去、76歳

テレビ番組司会者として親しまれたティエリー・アルディソン氏が7月14日、肝臓がんのため死去した。76歳だった。

アルディソン氏は1949年生まれ。1970年代に広告クリエーターとして頭角を現し、メディア業界で一目置かれる存在となった。1980年代以降は、テレビ番組の制作・司会で全国区の人気を獲得。ゲストを多数招いたフランス風の「トークショー」のひな型を創造し、定着させる上で大きく貢献した。本人はいつも黒い服を着て司会として登場。カナルプリュスで放送の「Salut les Terriens(地球の皆さんこんにちは)」など数々のトーク番組は、アルディソン氏の時に挑発的な質問でゲストが激高するといった「名場面」の数々でも知られる。「王党派」を自称し、麻薬・アルコール中毒などの問題も包み隠さずに告白するなど、枠に収まりきらない破天荒な人物でもあった。いわば「昭和の下品なおやじ」的な芸風を貫き、例えばカトリーヌ・ドヌーブに「あの男の番組にはもう絶対出ない」と言わしめた強者でもある。2024年4月にはレジオンドヌール勲章を受章し、マクロン大統領が自ら式典に出席したが、これには論敵である「ミートゥー」系の著名人らが政府を非難する一幕もあった。

KSM News and Research