仏酒造大手レミーコアントローは7月25日、4-6月期(2026年3月期の第1四半期に相当)の売上高速報値を発表した。同期の売上高は2億2080万ユーロとなり、前年同期比で1.8%増を記録した。ドルと人民元の為替相場が逆風となった。これらの影響を補正後の有機的成長率は5.7%に達した。
レミーコアントローも同業他社と同様に、米中の主力市場における貿易摩擦等の影響を大きく受けて、不振が続いていた。しかし、4-6月期には回復の兆しも出始めた。米州市場では、特に厳しかった前年同期と比べて大幅な販売増を達成。特に米国では、コアントロー(リキュール)とザ・ボタニスト(ジン)の販売が好調だった。欧州・中東・アフリカ市場でも、コアントローなどリキュール・スピリッツ部門の販売が大きく伸びた。部門別では、リキュール・スピリッツ部門が17.3%の有機的成長率を達成して業績をけん引した。主力のコニャック部門は1億3130億ユーロの売上高を達成し、有機的成長率は1.3%を確保できた。米国市場の回復と、中国市場の後退の鈍化が好材料となった。
同社は4-6月期の販売実績を踏まえて、2026年3月期の通年目標を修正。有機的成長率については、従来通り「1桁台半ば」としたが、営業利益率(為替調整後のプロフォーマベース)については、「プラス5-9%」とプラス成長に上方修正した。