AIソリューションの仏Artefactはこのほど、英PEファンド大手シンベンとの独占交渉を開始したと発表した。シンベンは、評価額を10億ユーロに設定し、過半数株式を取得する。Artefactはいわゆるユニコーン企業の仲間入りを果たす。
Artefactは10年前に発足。企業を顧客に、注文に沿ってAIソリューションを展開するサービスを提供している。現在は24ヵ国に展開し、従業員数は1700人。年商は2億ユーロ程度で、うち70％を欧州で達成している。
仏アーディアン（資産運用）が2021年にArtefactに出資したが、今回は保有株式を処分する予定という。2021年以来で評価額は3倍に跳ね上がることになり、アーディアンにとって儲けの濃い取引となる。
Artefactはシンベンの後ろ盾を得て、成長市場である米国と中東を中心に100人程度のシニアアソシエイトを採用し、事業展開を強化する。また、AI分野のニッチ企業の買収も進める。同社は2021年以来で7件の企業買収を行ったが、向こう5年間ではさらに20件程度の買収を目指す。これまでの事業で構築したAIエージェントのライブラリを商用化することも予定。2030年までに年商3倍増を目標に掲げる。