Shanghai Ranking Consultancyが毎年発表する世界大学学術ランキングの2025年版で、フランスの大学は従来の地位の防衛にほぼ成功した。仏政府は結果を歓迎するコメントを発表した。
フランスの大学で最高位は第13位のパリ・サクレー大学で、前年から1ランク低下と、ほぼ同水準を維持した。同大学は、科学系の旧パリ南大学と、やはり科学系のグランゼコール(エリート養成校)のうち数校(アグロパリテック、サントラル・シュペレック、エコールノルマル・パリサクレー)が合流して発足した。統合により規模やリソースを大きくして、国際競争を勝ち抜くという政府の戦略に沿った成果が得られた。トップ20に入った欧州大陸の学校は同校のみとなっている。なお、トップ15校は、ほかには米国(11校)と英国(3校)のみが占めている。首位のハーバード、2位のスタンフォード、3位のMITはいずれも米国勢で、4位には英国のケンブリッジ大学が入った。
フランスの学校では、第34位に1ランク後退のPSL(文系及び理科系のグランゼコールとパリ大学などが合流)、パリ・ソルボンヌ大学が2ランク後退の43位、パリ・シテ大学(パリ・ディドロ大学とパリ・デカルト大学の統合により発足)が60位で続いた。これら4校がトップ100に入り、数ではドイツと並んで第6位となった。米国が37校で最も多く、これに中国(15)、英国(8)、オーストラリア(5)、スイス(5) が続いた。