コンテンツ輸出振興機関ユニフランスは9月2日、2024年の仏テレビ番組輸出に関する集計結果を発表した。同年の番組輸出額は2億960万ユーロとなり、前年比で3%の増加を記録した。過去最大を記録した2022年の2億1480万ユーロに迫る数字となり、好況が持続している。10年間では27%の増加を記録した。
番組輸出のうち35.9%をフィクションが占めた。「HIP(IQ160清掃員モルガンは捜査コンサルタント)」、「アストリッドとラファエル 文書係の事件録」、「Tropiques criminels」などのヒット作がけん引役を果たしている。番組別の実績は発表されていない。
アニメは全体の22%を占めたが(輸出額4600万ユーロ)、前年と比べると10ポイントの低下を記録した。輸出は2014年以来で最低の水準まで下がった。米国の大手プラットフォームによる調達が減ったのが響いた。
全体では、リニア放送のテレビ局による調達が全体の53%を占めて最も多いが、この割合は低下傾向が続いている。配信プラットフォームによる調達が成長を支えているが、コロナ禍がきっかけとなり大きく伸びた需要は一段落し、プラットフォームはコンテンツ調達戦略の見直しを進めており、これは今後の懸念材料となる。なお、制作前投資も含めると、番組の国際販売は2024年に4億120万ユーロを記録。前年比で30%の大幅増を達成している。