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衣料対象の環境スコア表示、10月1日に任意制度として導入

衣料を対象とした環境スコアの表示制度が10月1日付で正式に施行される。関連政令が9月9日付の官報に公示された。

この制度は、2021年の気候・強靭性法に基づいて導入される。これまで、仕様書の決定や試験運用などを通じて、正式導入の準備が進められていた。当初は義務的な導入を予定していたが、最終的に任意制度としての発足となる。製品の分析や情報の開示など、製造者側の負担は大きく、厳しい状況に直面している業界にも配慮して、任意導入に切り替えられた。

「エコスコア」と呼ばれるこの表示制度では、製造工程における環境負荷(水の消費、温室効果ガスの発生)、製品の毒性、修繕の可能性、ライフサイクル終了時のリサイクル可能性などの様々な基準に依拠して製品が評価される。添付のQRコード経由などで、インターネットサイトを通じて製品の詳細情報を開示。また、一目でわかる尺度として「環境インパクト」を数値化して表示。数が大きいほど環境インパクトが大きいという数値で、製品全体のポイント数と、製品の100g当たりのポイント数が表示される。

制度導入の背景には、ファストファッションの台頭に対する懸念がある。2024年にファストファッションの製品販売は35億点となり、前年比で2.9%の増加を記録。世界の温室効果ガスの発生量の1割程度が衣料品の製造に伴い発生するとされており、衣料の環境負荷はかなり大きい。

KSM News and Research