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トニー・パーカー氏の山岳リゾート開発計画、許可得られず

米NBAで活躍した仏人プロバスケットボール選手のトニー・パーカー氏が主導する山岳リゾート開発計画が、国による審査で却下された。規模が大きすぎて、水資源の確保について難があることなどを理由に却下された。

トニー・パーカー氏が経営するInfinity Nine Mountain社がベルコール山地で進めていた「アナンダ・リゾート」開発計画が9月15日付で却下された。グルノーブル市に近いビラールドランス市(イゼール県)に、合計1万8000平方メートル程度の複合施設を整備する計画だった。99戸(700人)の居住型施設を整備し、スキーシーズンに頼らずすべての季節に対応したリゾート開発を進めることで、稼働率80%を達成するという計画だった。インドア施設(セミナー場、スポーツ場等)が併設されることになっていた。

この計画は、ベルコール山地を含むアルプス山脈地方における国の調整役を果たすプロバンス・アルプ・コートダジュール地域圏のルクレール知事(行政長官)が審査した。公聴会を経て、環境・社会・経済に及ぼすインパクトに信頼性のある評価を下すための材料が提示されておらず、過大な規模のプロジェクトであると判断し、許可を与えないことを決めた。ビラールドランス市は既に2万人の収容能力があり、地元には過剰な開発を懸念する声もあった。パーカー氏側は、計画規模を縮小し、用地を農地から既存の駐車場跡地に切り替えるなどしたが、許可を得ることはできなかった。ただし、地域圏知事は、修正を経て再提出されれば許可を与える可能性があることも明らかにしている。

KSM News and Research