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仏公的債務残高、6月末時点で3兆4160億ユーロの新記録

INSEE統計によると、仏公的債務は4-6月に710億ユーロ増加した。公的債務残高は6月末時点で3兆4160億ユーロに上り、対GDP比で115.6%となった。過去最高記録を再び更新した。

公的債務は1-3月には402億ユーロの増加を記録していた。4-6月には増加の勢いが加速した。公的債務残高の対GDP比は2024年末時点では113.2%で、目立った上昇を続けている。

政府は、公的債務残高の対GDP比が、2025年末時点で116.2%、2026年末時点で117.6%、2027年末時点で118.1%まで上昇し、その後は安定化すると予測している。ただ、この予測を実現するためには、財政赤字を順次絞り込むことが必要となる。財政赤字の対GDP比は、2025年に5.4%、2026年に4.6%と順次低下し、2029年には2.8%と、欧州連合(EU)の基準である3%未満を達成するという予測だが、その実現は、政局混迷の中で一段と厳しくなっている。先ごろ、仏長期債務格付けを「Aプラス」に引き下げたフィッチは、2027年時点で公的債務残高の対GDP比が121%に上昇するリスクを指摘している。債務残高の増加に伴い、国債費も増大することになり、会計検査院は2029年時点で年間国債費が1000億ユーロに達すると予想している。

KSM News and Research