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ダノン、パリ・サクレー研究都市内に腸内菌叢の研究組織を開設

仏食品大手ダノンは9月29日、パリ・サクレー研究都市内に保有する国際研究開発センター「In’Cube」内に、腸内菌叢の研究組織「OneBiome Lab」を開設した。

In’Cubeは3年前に設立され、現在は500人を超える研究員が勤務している。ダノンは新組織において、AIを活用して腸内菌叢を健康増進に役立てる研究開発を推進する。成人における腸内菌叢のモデルを精緻化し、食生活や疾患などの個体差により大きく異なる腸内菌叢の解明を通じて、健康増進に役立つプロバイオティクス製品の開発などにつなげることを狙う。世界市場規模が1260億ドル近くとされる関連製品市場をターゲットとする。

ダノンは最近では、ベルギー・ヘント大学発のベンチャー企業を買収し、有望な善玉腸内細菌の権益を取得した。その試験などの研究開発作業も新研究組織の仕事となる。パリ・サクレー研究都市の拠点は社外の様々な分野の研究機関等との協力の受け皿ともなる。

ダノンは2024年には4億4700万ユーロの研究開発投資を行った。国際研究開発センターとしては、パリ・サクレーのほかにオランダ・ユトレヒトに1ヵ所があり、このほかに、世界に6ヵ所のテーマ別研究センター(乳幼児の栄養不足に関するシンガポール拠点など)も展開している。

KSM News and Research