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サルコジ元大統領、21日にパリのサンテ刑務所に収監へ

サルコジ元大統領が10月21日(火)にパリのサンテ刑務所に収監されることが決まった。検察が13日に本人に通知した。大統領経験者が収監されるのは、第5共和政においてはこれが初めて。

サルコジ元大統領は、リビア不正資金問題で起訴され、9月25日に禁固5年の実刑判決を受けた。裁判所は、控訴の行方を待たずに、逮捕状を発行して収監を開始することも決定。それが10月21日付で執行される。

リビア不正資金問題でパリ地裁は、2007年にサルコジ氏が当選を果たした大統領選挙に先立ち、サルコジ氏の側近らが当時のリビアのカダフィ体制に接近して資金受け入れに向けて画策したと認定。裁判所はサルコジ氏について、側近らがそのように動くままに任せていたと認定し、犯罪共謀の罪状で有罪判決を言い渡していた。第5共和政における大統領の有罪判決としては、サルコジ氏の前任者であるシラク大統領(故人)の例(汚職事件)があるが、シラク氏の場合、刑は執行されておらず、刑務所に実際に収監されるのはサルコジ元大統領が初となる。

サルコジ元大統領は、サンテ刑務所の中で、様々な理由から他の受刑者と共に収監するのは不適切と判断される者を収容する特別区に入ることになると考えられる。元大統領の側では潔白を主張して最後まで争うと公言しており、収監初日より、弁護士を通じて保釈を求める請求を行うとみられる。裁判所は2ヵ月後に可否を決定することになり、ここで保釈(位置確認の発信機を装着の上で在宅にて刑期を過ごす)ことが決まる可能性もある。

KSM News and Research