いじめ問題の対策に取り組むNGO「マリオン・ラマンタンデュ」は11月5日、世論調査会社IFOPに依頼して行った学校いじめに関する調査結果を公表した。調査は3015人の未成年者を対象に実施された。
これによると、いじめの対象となったことがある人は、中高生の17%に上った。いじめる側の中高生は全体の7%を占めた。ただし、いじめる側の人の3分の2は自らもいじめの対象となっており、これは、グループの力学の中で、いじめの主客が時に入れ替わりやすいことを示している。なお、いじめ案件の4分の3はグループが介在しており、グループに「リーダー」が存在している場合は全体の89%を占めている。
広い意味でほかと違う人がいじめの対象となりやすい。身体障がい者の場合は41%がいじめに遭っており、「極度に内気な人」も34%がいじめを経験している。このほか、「体重が大きい」(17%)、「髪の毛が異質」(14%)、「肌に問題がある」(8%)など、外見上の問題がいじめを誘発しやすい。いじめの種類としては、「馬鹿にする」(84%)、「のけ者にする」(82%)、「罵る」(81%)が多く、場所では「校庭」(92%)と「廊下」(81%)が多い。また、いじめの被害者の40%が、SNS上での嫌がらせの対象となっている。
いじめる側の意識としては、「後悔している」が25%と少なく、56%は「みんなの前で馬鹿にしたり、どついたりしてもいい」と回答。「本人の承諾を得ずに写真をアップしたり、噂をネットで流してもいい」も半数近くに上った。いじめの被害者の多くは、学校に連絡してもまともに取り合ってもらえなかったと証言している。