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マルセイユで麻薬密売糾弾の集会

マルセイユで11月22日、麻薬密売を糾弾する集会が開かれた。6000人余りが参加した。

マルセイユでは去る13日に、メディ・ケサシさん(20歳)が銃撃で死亡する事件があった。死亡したのは、麻薬撲滅の活動家アミン・ケサシさん(22歳)の弟で、麻薬密売団の差し金で、見せしめのために身代わりで殺害された可能性がある。集会では、アミン・ケサシさんと母親が挨拶し、麻薬密売団の暴力に屈してはならないと訴えた。 これより前、20日には、ヌニェス内相とダルマナン法相がマルセイユを訪問し、麻薬密売対策に本腰を入れる姿勢を示した。ヌニェス内相は、毎月マルセイユを訪れて対策を指揮すると約束。マルセイユは元来、麻薬取引が盛んな土地柄であり、密売組織の間の抗争もよく起きていたが、今回の事件は、より広く、社会全体を攻撃する姿勢を麻薬密売団が示したものである可能性があり、一段と懸念が高まっている。ヌニェス内相は、特に抗争が激しかった2023年と比べて、暴力事件は全体としては下火になっていると、当局の努力の成果を強調。2026年年頭に施行予定の麻薬対策新法が十全な効果を発揮するよう努めるとも説明した。その一方で、麻薬取引は全国的に広がっており、問題地区を中心に火種となっている。マクロン大統領などは、裕福な層が麻薬をたしなむことで密売団に資金を提供しているという趣旨の発言をして、消費者の責任を追及している。

KSM News and Research