INSEEが12月15日に公表した調査で、生活水準と寿命との関連性が改めて浮き彫りになった。2025年初頭のフランス人の平均寿命は、女性が85.6歳、男性が80.0歳だった。
2020-24年の期間で、生活水準下位5%の層(平均月額497ユーロ)と上位5%の層(同6427ユーロ)との平均寿命の差は、女性で8.7年、男性で13年だった。生活水準の低い男性が50歳で死亡するリスクは上位5%の男性の7倍、生活水準の低い女性が55歳で死亡するリスクは上位5%の女性の6倍だった。INSEEは格差の原因として、医療機関受診のための金銭面の問題、デスクワーカーと現場作業員との労災・疾病リスクの差、学歴の低い層に喫煙・飲酒など健康を損なう生活習慣が多い点などを挙げた。
生活水準による平均寿命格差は時とともに拡大している。2012-16年と2020-24年とを比較すると、格差は女性で8.3年から8.7年に、男性で12.7年から13年に広がった。
地域圏別では、フランス中西部のペイドラロワールと南部のオクシタニーの住民の寿命が長く、逆に短いのは北部のオードフランスだった。