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クリスタル・ユニオン、温室効果ガス削減を目指してサトウダイコン生産者への奨励金制度を導入

仏製糖大手クリスタル・ユニオンはこのほど、原材料のサトウダイコンを生産する9000に上る農業経営体の温室効果ガス削減を支援する報奨金制度の導入を開始した。規模の大きさでは欧州でも前例がない取り組みだという。

クリスタル・ユニオンは農業協同組合組織を採用。ダディなど複数のブランドで砂糖を製造・販売している。2019年から2030年にかけて、温室効果ガス排出量を27%削減し、次いで2050年にはカーボンニュートラルの達成を目指している。自前の製糖工場14ヵ所については、2010年以来で年間1億ユーロの設備投資を続けて改善を進めてきたが、今回、組合員のサトウダイコン栽培における発生(スコープ3)の削減に本腰を入れることにした。具体的には、ベンチャー企業MyEasyFarmが開発した、温室効果ガス排出量の把握と、削減のための最適な取り組みのアドバイスを行うプラットフォームを全組合員に無料で提供する。クリスタル・ユニオンは、10年間に渡りデータを蓄積してこのプラットフォームを共同開発した。展開の費用は10万ユーロ程度だという。これを土台にして、良好な成果を挙げた生産者に対する報奨金制度を導入。手始めに、サトウダイコン1トン当たりの温室効果ガス排出量(二酸化炭素換算)が30kg未満の場合に1トンにつき0.5ユーロ、20kg未満であれば同1.5ユーロの報奨金を支給する。ちなみに、仏国内のサトウダイコン生産における二酸化炭素発生量は1トン当たり平均で38.4kgで、サトウダイコンの買い取り価格は1トンにつき30-35ユーロ程度だという。クリスタル・ユニオンは、2026年にも合計400万ユーロを支給する計画で、全体の3分の1の生産者が早期に支給対象となることを望んでいる。プラットフォームの分析も順次精緻化する予定で、例えば、現状では、土壌による二酸化炭素の吸収効果が算入されていないが、輪作地における貢献分を比例計算することにより、この効果も評価の対象に含めてゆく。

KSM News and Research