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予算法案の下院審議が打ち切りに:政府が打つ手は?

政府は1月15日夜、予算法案の下院審議を打ち切ると発表した。16日と19日に予定されていた審議は行われず、政府は20日(火)に対応を明らかにする。

ルコルニュ内閣が議会で十分な基盤を持たず、政局が空転する中で、2026年予算法案は2025年中には可決成立せず、政府は予算法の特別延長法を成立させて急場をしのいでいる。1月に入り予算法案の下院審議が再開されたが、最初の歳入の部から審議は混乱し、妥協点を見出すことができなかった。ルコルニュ首相は、左翼政党LFIと極右政党RNがそれぞれ非協力的な態度で臨んだことが原因だと非難しているが、LFIとRNの側では、政府が多数派を確保できないのは、反対派のせいではなく、政府自らの無能力が原因だと反論している。

政府が利用可能な手段としては、「オルドナンス」による予算法制定と、採択強制措置(通称「49.3」)の発動がある。このうち、オルドナンスと呼ばれる行政命令による予算法の制定は、憲法上に規定があるものの、利用されたことは一度もなく、法律論上の不確定性がつきまとう。「49.3」は最近にも多く利用された手段だが、ルコルニュ首相はこれを発動しないと約束しているだけに、前言を翻すことになる。下院通過を図るだけで3回の発動(歳入の部、歳出の部、全体の採決)が必要になり、そのたびに不信任案により内閣が退陣に追い込まれるリスクも生じる。3月に予定される統一市町村選挙をやり過ごすまで、予算法案の審議を中断するという選択肢もなくはない。

KSM News and Research