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企業向け各種簡素化法案、妥協案が策定に:ZFE義務廃止など盛り込む

両院協議会は1月20日、企業向け各種簡素化法案の妥協案を策定した。上下院で採択されれば成立する。

同法案は、企業の活動の活性化を図る目的で、行政手続きの簡素化など各種の規制緩和を進めるという趣旨で、2024年4月に政府により提出されていた。その後は政局混迷などもあり審議が長引き、大幅な修正を経てようやく両院協議会の妥協案策定までこぎつけた。

当初法案には含まれていなかったが、妥協案においては、ZFEの廃止が最大の目玉となった。ZFEは、大気汚染の緩和を目的として市街地内に設定される自動車乗り入れの制限地区で、人口15万人を超える自治体連合にその設置義務が定められていた。妥協案ではこの義務が撤廃された。ZFEの義務付けは、EVを持てない郊外に住む低所得層を中心地区から排除するものだとして、極右RNと左翼政党LFIが揃って廃止を後押しするという構図ができあがり、右派の一部もこれに合流した。環境派は大気汚染対策の後退だと強く糾弾している。

妥協案にはこのほか、ZANと呼ばれる「人工被覆化ネットゼロ」目標の手直しも盛り込まれた。2030年までに、2011-20年比で人工被覆化のペースを半分に減らし、2050年にはネットゼロを達成するという目標だったが、知事(行政長官)が公益性を認めた都市計画プロジェクトについては特例として、この目標から20%までの逸脱を認めるとの条項が盛り込まれた。国家主権やエコロジー移行に貢献する国家的利益のある産業プロジェクト(主に再生可能エネルギーのプロジェクト等)についてもZAN規制から除外される。 さらに、データセンター建設プロジェクトについて「重要な国家的利益」を有するプロジェクトに認定する道が開かれる(生物多様性に関する規制の適用外となる)。また、公益性の認定を受けた土木建設プロジェクト等については、自動的に「重要な公共の利益」が認定されるようになる。訴訟の際に迅速な解決を図ることが可能になる。

KSM News and Research