仏通信大手オレンジは2月27日、全国の763市町村で一斉に銅線による加入者回線の運用を閉止する。86万人(法人含む)を対象とする大規模な閉止となる。
光ファイバー加入者回線の普及に伴い、電話のほか、ADSLサービスに用いられている旧来の銅線は段階的に閉止されることが決まっている。銅線は歴史的な理由で、旧独占事業者の流れをくむオレンジが全面的に所有しているが、その保守には年間5億ユーロ程度の費用がかかることから、オレンジは閉止を急いでいる。2023年末に段階的な閉止が始まって以来で、これまでに25万3000回線が廃止された。これまでは小規模な自治体における閉止だったが、今回はリヨン市第6区(人口5万2000人)やアジャクシオ市(7万6000人)など、かなり規模の大きい自治体も含まれ、対象自治体の数も多い。合計で86万人(法人含む)という規模で、完全閉止に向けた動きが加速する。オレンジは2030年末までに完全閉止を実現することを望んでいる。
同社によると、今回の閉止対象の地区においては、3万9000に上るユーザー(住民の4.3%に相当)が、まだ銅線によるサービスを利用していた。切り替えは順調に進んでいるといい、これを機に、固定サービスの契約を打ち切って、インターネット接続を含めて携帯サービスのみとして、節約を図る人も多いという。行政側では、報知の不徹底を懸念する声もあるが、予算不足もあって大々的なキャンペーンは展開できないのが実情だという。 当局機関によると、ADSL加入者数は2025年7-9月期に380万となり、1年間で40%の減少を記録。ただ、光ファイバー加入者回線の展開が万全ではないこともあって、ADSLの新規契約の受け入れを全国対象で廃止する時期は、2026年1月31日から1年後の2027年1月31日に延期されている。