仏海運大手CMA CGMが所有するコンテナ船「クリビ号」が4月2日、欧州の船舶としては初めてホルムズ海峡を通過した。
クリビ号はマルタ船籍。船舶追跡サイト「マリントラフィック」によれば、同船はイラン側に指定された同国沿岸に近いララク島北側の水路を航行。海峡通過時には、目的地の代わりに「仏所有」の信号を発信していた。
数日前から同じ航路でホルムズ海峡を通過する船舶が確認されていたが、これまではイランの友好国の船舶が中心だった。イランは「非敵対的な船舶」、つまり主にイラン攻撃に関与していない国の商船で、イランが課すルールに従う船舶の通過を認める方針を示していたが、CMA CGMのコンテナ船通過がイラン側の制限緩和を意味するのかは不明。
CMA CGMはクリビ号のホルムズ海峡通過についてコメントを拒否しており、その他の自社船舶の通過可能性についても明らかにしていない。クリビ号の喫水値は貨物を搭載していることを示している。CMA CGMは、ペルシャ湾に14隻の自社船舶が留め置かれていると述べていた。
ホルムズ海峡は事実上の封鎖状態が続いているが、わずかに航行が再開。ブルームバーグによれば、3日にはオマーン所有の超大型原油タンカー2隻(「Dhalkut」および「Habrut」)とLNG船1隻(「Sohar」)がオマーン寄りの航路を通ってホルムズ海峡を通過。開戦後にホルムズ海峡を通過した石油タンカーとしては最大で、LNG船の通過は初めて。タンカーはそれぞれ約200万バレルの原油を積載していたが、LNG船は空荷だった模様。この通過は、イランとオマーンの交渉により実現したと見られている。国営イラン通信(IRNA)は2日、ガリババディ外務次官の話として、オマーンとホルムズ海峡の航行監視に関する協定文書を作成中と伝えていた。この件に関して、オマーン側は態度を明確にしていなかった。