政府は4月13日、5月1日(メーデー)の就労規制緩和を断念すると発表した。個別の政労使協議により、一部の業種で就労規制の緩和を検討すると予告した。
フランスでは5月1日は国民の祝日に指定されており、さらに、祝日の中で、一切の就労が禁止される唯一の日でもある。治安部隊などごく一部の職種のみが例外で、商店などは、従業員を就労させる限りは営業ができない規定になっている。この規制の緩和を求める声があり、与党ルネサンスは規制緩和の議員立法法案を提出。これが可決される可能性があり、物議を招いていた。
法案は、精肉店、ベーカリー、青果店、花屋、映画館・劇場について、5月1日に従業員の就労を認める(自主的な就労であり、書面による承諾書があることが条件で、給与は2倍額)という内容。上院を通過後、下院においては、可決までの道のりを短縮する目的で、ルネサンスが一括否決動議を提出し、これが採択されていた。下院不採択を経て、ルネサンスは両院協議会の招集を請求。同法案を支持する右派から中道までの勢力が集まれば両院協議会にて妥協案を策定させることが可能になり、一括否決の請求は、この5月1日までに間に合わせるためのスピードアップの選択だった。ただ、労組と左派勢力は一斉に法案を批判。ルコルニュ首相も、12日の時点で、両院協議会の招集には応じない考えを明らかにし、13日には、ファランドゥー労相が労組代表らを迎えて会談後に、政府として今年の5月1日に全般的な規制緩和を行う考えはないことを確認した。ただし、ベーカリーなど一部の職種については、産別の労使協議を経て、規制緩和を実現する可能性を示唆した。