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ボロレ氏傘下の出版社グラッセで作家らが抗議行動、社長解任に抗議

大手出版社のグラッセが揺れている。オリビエ・ノラ社長が解任されたことに抗議して、同社と契約する著名作家ら115人が契約を打ち切ると4月16日に発表した。
グラッセは「アシェット・リーブル」グループ傘下の出版社で、アシェットは、名目上はラガルデール・グループの傘下だが、ラガルデールを支配下に置いた実業家のバンサン・ボロレ氏による経営への介入が目立っている。115人の作家の中には、メディア露出が大きいことで知られる哲学者のベルナールアンリ・レビ氏や著名作家のビルジニー・デスパントなど、影響力が大きい作家らが含まれる。これら作家は共同声明を出し、ノラ社長の解任劇を、ボロレ氏の口出しが容認できない水準まで達したことを示すものだと非難。今後はグラッセでは著作を出版しないとした。過去の作品の権利を引き揚げるための集団訴訟も準備が進んでいるという。
アシェット傘下の出版社では、ほかにファイヤールがボロレ氏の御用出版社のような様相を呈している。極右政党RNのバルデラ党首や、右翼政治家のフィリップ・ドビリエ氏など、ボロレ氏の推しの人物らの新刊本を扱い、サルコジ元大統領の「獄中記」も出版するなど、政治キャンペーンの道具となっている感がある。他方、グラッセでは、最近に、アルジェリアで収監された作家のサンサル氏がガリマール出版社から移籍してきて物議を醸したばかりだった。ノラ社長の解任劇の真相は明らかになっていないが、サンサル氏絡みではなく、上記のバルデラ氏やドビリエ氏の書籍の編集を務めたニコラ・ディア氏の新刊エッセイの出版をごり押しされ、ノラ社長が日程を承諾しなかったことがきっかけとなり、解任に至ったという説が有力だという。

KSM News and Research