仏政府はこのほど、外資による仏企業への出資に対する検査を強化することを決め、関連政令を公示した。戦略的部門の仏企業の10%以上の株式を欧州連合(EU)域外の企業が取得する場合に、経済省による許可制度を適用する。
従来の規制においては、議決権で25%以上を取得する取引を対象に、許可制度が適用されていた。これを、10%以上の出資に改めることで、対象企業の枠を広げる。政府はこの改正について、域外企業が戦略的部門の仏企業の株式を日和見的に取得する動きを展開するのを封じて、国の安全保障の脅威となりうる取引を抑止するのが目的だと説明している。議決権ではなく出資率に基づいた規制に改めたのもそのあたりの配慮が働いていると考えられる。政府は同時に、仏企業による資金調達を阻害しないよう、許可制度の運用をスピードアップすると約束。申請書類のすべての提出が終わった時点から10日以内に、本格調査を行うか否かを決定するとの方針を示した。
許可制度の申請は近年、大きく増えている。2025年には前年比で25%近くの増加を記録し、400件を超えた。経済省は本格調査を決めた場合、許可、条件付き許可、禁止のいずれかを選択することができる。