仏ラジオ業界は揃って9月21日に、仏政府に対して新車へのラジオ搭載を義務付けるよう呼びかけた。車載エンタメシステムから地上波放送を受信できるラジオの搭載が減っていることを踏まえて、災害時の情報伝達にも強いラジオの公共性を強調し、搭載を義務付ける制度作りを求めた。
近年は、米中のモデルを中心に、ラジオの受信機能を標準装備とはしないものが増えている。仏視聴率調査機関メディアメトリによると、ラジオの聴取率の3分の1程度はカーラジオに由来しているといい、その重要性は大きい。ラジオの聴取者数が全体に目減りする傾向を辿る中で、ドライバーを取り込むことの戦略的な意義は一段と高まっている。そのためもあり、公共報道(ラジオ・フランス)、民放ラジオが合流する団体アリアンスドララジオ、そして、非営利団体によるラジオ放送事業者が集まるロカルによる共同の呼びかけという形で、政府に対応を迫った。具体的には、ラフォン上院議員(中道派)が提出した「ラジオ近代化に関する議員立法法案」の第2条に盛り込まれた新車へのカーラジオの標準装備義務の導入を支持。政府に対して、同法案の採択を支援するよう求めた。同法案は10月13日に上院で審議される予定。また、欧州連合(EU)で準備中のデジタルネットワーク法(DNA)においても、同様の義務を導入するよう働きかけてほしいと訴えた。