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殺虫剤の使用が多い農民ほど自殺のリスクが上昇

殺虫剤の使用が多い農民ほど自殺のリスクが高いとする研究結果がこのほど発表された。研究は、ポワティエ大学のシャタール教授が率いるCNRS(仏国立科学研究センター)のチームが行い、論文が専門誌Environmental Pollutionに公表された。この研究は、殺虫剤への暴露に関する既存の20本程度の研究論文のデータをまとめ直す形で行われた。主に、農業省がまとめる殺虫剤使用状況に関するデータと、農民対象の補足健保MSAに由来する入院関係のデータを突き合せた。その結果、殺虫剤の使用が多い地域においては、自殺未遂を理由とする入院が有意に増加することが判明。IFTと呼ばれる、1ヘクタール当たりの殺虫剤投入量を示す単位が1ポイント上昇するごとに、2020年には10%程度、2021-22年には8%の入院率の上昇が記録されるという統計上の相関関係が確認された。自殺に作用すると考えられるその他の要因(経済、衛生、社会上など)の影響を除去する処理後でも、殺虫剤の投入が多い県ほど、自殺のリスクが高まることが判明した。

研究報告は、統計上の相関関係から因果関係があると結論することはできないと断った上で、このような相関関係が生じる理由を詮索する必要があると指摘。まず、動物実験を通じて、殺虫剤が報酬系ドーパミンの濃度を低める傾向があることが示唆されていることを挙げて、この点について研究を重ねることが望まれると説明。自殺した農民の検査を含めて、殺虫剤への汚染度の調査を行い、データの収集と解析を行うことも提案した。

KSM News and Research