フランス情報メディアのET TOI(エトワ)

フランスと日本をつなぐ

/

1€=

新規登録

SNCF、今夏の猛暑に伴う収入逸失が8000万ユーロに

仏国鉄SNCFは10月1日に開いた記者会見で、この夏の鉄道の運行状況について報告した。気候変動に伴う極端な事象の発生により、7-8月には8000万ユーロの収入逸失(払い戻し・補償の支出含む)が発生した。

この夏は観測史上で最高の気温が記録されており、インフラが使用不可になる状況が多く発生した。南西地方で発生した大規模な森林火災でも、高速鉄道(TGV)を含めて運休を迫られる局面があった。7-8月期に発生した収入逸失のうち、600万ユーロはジロンド県で発生の森林火災が直接の原因となった。

夏に限らず、1-8月期全体でも合計で1億8000万ユーロの収入逸失が発生。気候変動に由来する遅延の時間数と、運休となった列車の本数は、いずれも前年比で2倍に増えた。被害は、1月にフランスに到来した暴風雨と、夏季の猛暑時をピークとして発生している。今夏には、TGVについては3時間を超える遅延の被害を受けた旅客数が16万4000人(全旅客数は2300万人)、長距離在来線では、200万人のうち1万6500人が被害を受けた。後者については、パリ・クレルモンフェラン、パリ・オルレアン・リモージュ・トゥールーズ、マルセイユ・ボルドーの3路線で特に被害が大きかった。

SNCFは、鉄道インフラの近代化の努力を強調しつつ、国が年間15億ユーロの予算増額を2028年より計画していることを指摘。新たな投資においては、気候変動への抵抗力を強化することに努めると約束した。長距離在来線の場合は、車両が古く、気温が38度を超えると空調が機能しなくなるという問題点がある。SNCFは当座、天井を白く塗装し、窓に赤外線カットの加工を施すことで改善を図る方針だが、2027年夏には、パリ・クレルモンフェランとパリ・オルレアン・リモージュ・トゥールーズの両路線に新型車両「Oxygene」を投入し、快適性の向上を図ると予告した。

KSM News and Research