めっきりネズミが増えたパリの街では、対策を兼ねてネコを導入する商店が増えている。19区のリケ通りにある食料品店では、灰色のキキちゃんが店内を巡回している。常連さんにすり寄ったり撫でられたりと、招き猫役を果たす傍ら、ネズミよけの尊い仕事をこなしている。店内には24時間体制で常駐し、店主が朝の開店前に食餌と砂場の掃除をする。店主はキキが特に優秀だと自慢。これほどのネコはいないから、何かあったらどうしようかと心配している。18区のオルセル通りにある小型スーパー「フランプリ」では、ミアちゃんが同じ役目を3年前から務めている。長毛のタビ猫で、やはり夜間も常駐する。同店では、以前はパンや野菜、スナック菓子の袋などが食い荒らされているのを発見するのが日常で、被害があった棚は全品を廃棄するしかなかった。1日につき300-500ユーロの被害が出ていたというが、3年前の採用以来でその種の問題はまったくなくなった。トップセールスとも言うべき活躍ぶりである。ただ、ネコが万能薬かというとそうでもない。パリ首都圏の宿泊・飲食業界団体のムセ会長は、飲食業では衛生上の問題から厨房にネコを入れるわけにはゆかない、と強調。ネコが夜間に店内に取り残されるというのもいかがなものか、と述べている。