食品小売店を狙った前代未聞のサイバー攻撃が10月11日夜に発生した。犯罪団は、冷蔵・冷凍庫の温度調節を遠隔操作し、商品を大量に廃棄処分に追い込んだ。
コオペラティブUでは、店舗網のうち100店未満で被害を受けた。会社側では、冷蔵・冷凍装置の業者の協力を得て対処を進めていると発表し、サイバー攻撃の全貌を明るみに出すための調査を行うと予告した。
ムスクテール・グループ(アンテルマルシェなど展開)では、全国の約3600店舗のうち、150-200店程度で被害があった。冷凍庫の霜取りモードが遠隔で実行され、摂氏50度まで庫内の温度が上昇したという。同社は、被害状況の確認のため裁判所執行官を呼び、庫内の商品をすべて廃棄処分にする対応に追われた。同社によると、冷蔵・冷凍装置の管理運営の委託先であるデンマーク企業ダンフォス(Danfoss)社の情報システムが、11日夜から12日未明にかけてサイバー攻撃を受けた。ムスクテール・グループによると、冷蔵・冷凍装置の温度管理を狙ったサイバー攻撃は前例がなく、規模の点でも前代未聞だという。ダンフォス社の側では、アップデートが適正に行われていなかったとして、顧客側の対応に問題があったと主張している。犯人やその動機については今のところ明らかになっていない。
報道によると、E.ルクレール、モノプリ(カジノ傘下)、カルフール・マーケット(カルフールの小型店舗)でもやはり被害が生じた模様だが、各社は12日の時点でまだ事実関係を確認していない。また、パリ地検の発表では、被害を受けた店舗の中には小火が発生したところもあった。被害は全国的に発生したといい、サイバー犯罪担当部局が捜査を開始した。ムスクテール・グループによると、保険はこの種の事案はカバーしておらず、金銭上の損害の点で打撃は大きいという。