ガラス製コップで知られるデュラレックスの買収者が決まった。オルレアン商事裁判所が10月14日に、実業家のセドリック・メストン氏が提出の買収案を選定した。
デュラレックスは、「割れないガラス製コップ」の国民的なブランドだが、経営難が続いていた。2年前には、従業員組合組織(SCOP)による買収と事業継続が実現し、クラウドファンディングで700万ユーロの資金を集めたことでも話題になった。ただ、不明朗会計で経営者が捜査対象になるなど、立て直しの行方は芳しくなく、去る6月に再び会社更生法の適用下に入った。
買収者に決まったメストン氏は32歳。代替肉ブランド「HappyVore」の共同創業者として成功し、最近では、タッパーウェアのフランス事業やBlack-Star(更生タイヤ)を相次いで買収したことでも知られる。メストン氏は今回の買収において、大物実業家のグザビエ・ニエル氏傘下のNJJキャピタルの協力も得て、1600万ユーロを立て直しのために投資すると約束。この金額のうち、600万ユーロは公的援助が用いられる。ラシャペルサンメスマン市(ロワレ県)の工場で、ガス炉に代わり電気炉1基を導入し、生産のグリーン化と固定費用の削減を進める。従業員は現在の219人を155人に絞り込む。AIを導入して生産から在庫管理に至る全段階において改善を図る。営業面では、タッパーウェアのチームとの間でシナジー効果を追求する。社長には、サンゴバンのOBのエルカスミ氏を起用する。2027年の黒字化を目指し、2035年には従業員数を220人程度まで戻すという。