10月17日(土)の全国デモに絡んで大規模な暴動が発生した件で、「黄色蛍光ベスト」派の連絡組織は24日(土)に再度デモを行うと予告している。パリなどの都市でデモの申請が当局に提出されている。このデモに各労組は合流しない予定で、労組側は11月5日(木)に抗議行動を行うことを決めている。ルコルニュ首相は21日に労組代表を招いて会合を開き、対応を協議する。
「黄色蛍光ベスト」派は組織力が強固ではなく、労組のようにデモ慣れしていないことから、抗議行動が行われると逸脱が生じるリスクが高い。連絡組織が当局に提出したデモ行進のルートは、バスティーユ広場からレピュブリック広場を経由してオペラ座前に至るというもので、沿道の商店は懸念を強めている。SNS経由で暴力的な勢力が引き寄せられることも懸念材料となる。実際のルートは当局が審査の上で数日前に決定することになり、本決まりではない。ルコルニュ首相は20日、国会での答弁の機会に、治安の維持に全力を尽くすと言明。国会の代表質問においては、政府の対応の手落ちを野党勢力が厳しく批判。特に、左翼政党LFI(不服従のフランス)と政府の間では、政府が事態を煽っているとLFIを批判すれば、LFIが根拠もなく他者に責任を転嫁しようとしているなどとして激しい応酬が繰り返されている。
大都市の一部地区で始まった夜間外出禁止措置は、24日の新たなデモを横目に、適用が継続されている。20日夜に始まったボルドー市中心街の禁止措置(付き添いのない未成年者が対象)は26日(月)の朝まで適用が継続されることになっている。パリとリヨンでも21日夜に再び、指定地区内の夜間外出禁止措置の適用が延期された。ニースでは25日までの予定で適用中。マルセイユではひとまず23日夜までの予定で適用が開始された。 なお、政府は20日、破壊・略奪の被害を受けた商店向けに、無利子融資の供与を行うと予告した。5万ユーロを上限として、資金繰り支援の無利子融資を23日から提供する。保険会社に保険事故を申告した商店を対象に提供する。また、社会保険料・租税の納付猶予を簡略手続きにより被災の商店に対して認めるよう、徴収組織のURSSAFと税務当局に対して指示した。政府は既に、従業員数150人未満の被災企業を対象に、一時帰休の適用に応じると約束。1万-1万5000人の雇用が対象になると予想されている。