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ニコラ、商号を「メゾン・ニコラ」に改称

酒類販売大手の仏ニコラ(カステル傘下)は、今年4月に着任した冷食大手ピカール出身のコラールジェジェール新CEOの指揮の下、ワイン消費が減退する中で成長を確保すべく新戦略(5年間)を実施する。顧客数の年間5%増を目標に設定。来年にも成長軌道に乗せることを目指す。投資額は未公表。

まずは商号を「メゾン・ニコラ」に改め、ロゴも変更してよりモダンなイメージをアピールする。若い世代を中心にワイン離れが進み、昨今の物価高を背景に財布の紐を締める消費者の動向に合わせて、従来通り高価格帯の製品は維持しつつ、例えば1本30ユーロ未満のシャンパーニュなど、より手頃な価格帯の商品も提供していくほか、ビール、プロセッコやクレマンなどのスパークリングワイン、ノンアルコール飲料にも力をいれる。市街地に店舗を展開する強みを活かして顧客との関係を重視し、顧客それぞれにあったアドバイスができるようデジタルツールを導入、新たな優待プログラムも開始する。地域の消費動向に合わせて店舗ごとに品揃えを調整し、また、ネット販売を強化するためモバイルアプリも導入する。

ニコラは、最初に瓶詰めワインを販売したことで知られる1822年創業の老舗。フランスで475店舗(うち直営店が468店)、英国、ベルギー、モロッコなどを含めて世界12ヵ国で合計565店舗を展開する。年商は3億ユーロ程度。

KSM News and Research