ブリジット・マクロン大統領夫人の「暴言」が物議を醸している。大統領夫人は、12月8日にパリのフォリー・ベルジェールで俳優アリ・アビタン氏の公演を妨害したフェニミスト団体の活動家について、翌日の公演前に楽屋を訪れた際に「バカ女どもが来たら追い出そう」などと発言。その様子を収録したビデオが公開された。
アビタン氏は2021年に当時3週間ほど付き合った女性から強姦容疑で訴えられたが、去る1月に不起訴処分が確定していた。しかし、フェミニスト活動家らの抗議は続いており、8日には、「強姦者」と書いた同氏のお面をつけた4人が乱入して公演を妨害していた。大統領夫人は、公演前に楽屋を訪れ、「怖いよー」というアビタン氏に、「バカ女どもが来たら追い出そう。特にお面をつけた奴らは」と答えて激励していた。
夫人の発言について、フェミニスト団体などからは、女性への暴力と闘う者に対する侮辱であるなどと抗議の声が上がっている。大統領夫人の側近は、覆面して公演を妨害するという過激なやり方を批判しただけで、こうした過激なやり方は認めないというのが夫人の発言の趣旨だと説明した。