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タレスとアメリア、飛行機雲削減による温暖化対策の試験導入で成果

仏タレス(防衛電子)と仏アメリア(地方航空)は3月19日、温室効果ガス削減の試験的な取り組みの成果を発表した。飛行機雲を削減する取り組みを行い、2025年に二酸化炭素換算で2000トン強の削減に成功した。

飛行機雲は、氷の結晶でできた巻雲の一種で、ジェット機が温度の低い上空を通過する際に、排気ガスに含まれる粉塵を核として形成されることがある。出現するかどうかは、湿度など様々な要因により決まってくる。巻雲は、地表から放出される赤外線を吸収し、熱の地球外への放散を妨げることにより、温暖化を招く要因になる。航空業界の場合、飛行機雲による温暖化効果はかなり大きく、消費燃料に由来する分に限れば、世界の温室効果ガス発生の3%程度を占めるが、飛行機雲の効果も合算すると5%程度にまで上昇する。飛行機雲対策は次に取り組むべき課題と認識されている。

アメリアは、エアバスA319及びA320、エンブラエルのERJ135及び145を20機程度運用している。タレスとの協力は、仏政府の支援を得た「DECOR」プロジェクトの一環で2024年に開始され、初年には、パリ・バリャドリード(スペイン)間のフライトを対象に実施した。2025年にはこれをさらに広げて、3月から12月にかけて、同社の全6458便を試験の対象とした。タレスが開発したソリューションでは、気象データをもとにして、飛行機雲が発生する蓋然性が高いフライトを選定し、飛行高度を最適化することにより、発生を最小化できるコースを事前に割り出して実行する。変更するのは高度だけで、水平方向のルートの変更は行わない。高度変更による燃料消費への影響も勘案し、トータルで温室効果を削減できることを条件に計画を立てる。この取り組みにより、2025年には二酸化炭素換算で2000トンを超える排出量の削減に成功。1フライト当たりの平均削減率は70%近くに上った。 両社によると、飛行機雲の発生による温室効果の8割は、全体のフライトのうち5%程度に集中しているという。2025年の試験運用においても、59便について高度変更を適用するだけで、上述の効果が得られた。燃料消費の増分は0.1%未満とごくわずかだった。両社は2026年にも協力を継続。開発したソリューションの採用が他の航空会社にも広がるものと期待されている。

KSM News and Research