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世帯保有資産の中央値は20万5000ユーロ、大きな資産格差

12月9日に発表された家計資産に関するINSEE統計によると、2024年年頭時点で、世帯保有資産(債務控除後の純額)の中央値は20万5000ユーロとなった。全体の上位半分の世帯が、全資産の93%を保有していた。また、上位10%には48%の資産が、上位5%には34%の資産が集中している計算になり、資産の格差が大きいことをうかがわせる。上位10%の世帯の資産額は85万7700ユーロ以上、上位5%では126万ユーロ以上、上位1%では302万ユーロ以上に上った。上位1%の資産額最低限は、前回調査時(2021年)と比べて80万ユーロ増加した。これに対して、下位30%の世帯の資産上限額は4万ユーロ、この額は、下位10%では6200ユーロまで下がる。ただし、資産額はどの階層でも、2021年と比べると増加している。 家計資産の構成をみると、不動産資産が全体の61%を占めて最も多かった。このほか、金融資産が22%、職業上の資産が11%、その他資産(自動車、家具など)が6%となっている。資産構成は所得水準により大きな差がある。下位10%では、預金・貯蓄など金融資産が32%、「その他資産」が68%を占める。中流階級では、不動産資産(主に持ち家)が中心となる。上位10%の世帯では、不動産資産が53%、金融資産が24%、職業上の資産が19%となっており、資産家になるほど、職業上の資産が増える傾向がある。

KSM News and Research