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アンジェ大聖堂ファサード前に隈研吾設計のコンクリ製ギャラリー

アンジェのサンモーリス大聖堂の正面(ファサード)に施された彩色彫刻を保護する目的で、現代的なコンクリート製ギャラリーが設置された。4月9日にオープニングセレモニーが行われた。

ギャラリーを設計したのは隈研吾氏。大聖堂関連の建築プロジェクトとしては初めて、国際コンペでプロジェクトの選定が行われた。ギャラリーは5つの大きなアーチで構成され、ファサードの一層目をほぼ覆い尽くしている。大聖堂でも用いられている、この地域特有の石灰質の石材ではなく、より繊細な加工が可能で耐久性に優れたコンクリート造りだが、地元ロワール川の砂利を骨材に用いて独特の色合いを実現した。

ファサードのゴシック様式の彫刻には彩色が施されている。現在まで残っている彩色は珍しい。13世紀初頭に建てられた建物が1807年に破壊されるまで残っていたのが保存に貢献したという。建物を再建する案は19世紀からあったが、2009年の修復作業を経て中世と17世紀の彩色が発見されたのを機に再建が決まり、2019年に行われた国際コンペで隈研吾氏のプロジェクトが選ばれた。フランスの由緒ある大聖堂に日本の建築家がコンクリート製の現代的な建築物を建てるというので、当初は物議を醸したが、今では全てがあるべき場所にあるように感じられ、関係者も市民も満足している。

KSM News and Research