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「雪下のマグマ 伯爵夫人の自叙伝」が1月に発売

2023年1月に19世紀フランスの貴族の生活、社交界の詳細を語った自叙伝、「雪下のマグマ 伯爵夫人の自叙伝」が発売されます。この自叙伝は既刊「巡礼の年」(マリー・ダグー著 近藤 朱蔵訳)の原著、Memoires, souvenirs et journaux de la comtesse d’Agoult の最初から446頁まで、原著の中核部分を注釈、索引も含めて完訳したもので、さらに翻訳者の訳注も豊富に付加されています。この回想録と自叙伝を通して、19世紀フランスの上流社会、社交界の貴重な記録を知ることができます。


マリー・ダグーという人物について

1805年、裕福な銀行家の家に生まれたマリー・ダグーは、1827年にダグー伯爵とパリで盛大な結婚式を行い、伯爵夫人となりました。伯爵との間に、ルイーズとクレールの2人の娘が生まれ、理想の結婚、何不自由のない暮らしを送っていた時に1832年、伯爵夫人は、天才ピアニストで作曲家の若きフランツ・リストに出会い、恋に落ちます。そして家庭を捨て、リストとの逃避行が始まりました。この時、マリー・ダグーは長女を病で亡くしたばかりの時で、母としての悲しみと、恋の喜びを同時に体験していたと言われています。マリーとリストは各地を転々しながら、その間に1837年にコジマ、1839年にダニエル、2人の子供をもうけます。その後、パリに戻り家族と和解したことで財政的な支援も受けられるようになり、サロンを開き多くの小説家、音楽家、画家らと交流しながら、自身も作家としての活動を行いました。その後は文筆活動に専念しますが、晩年はうつ病に苦しみ1876年に亡くなります。リストとの関係は1844年で終わっていました。

マリー・ダグーが著名なのは作家としてというよりかは、伯爵夫人という恵まれた環境にありながら、家庭を捨て、天才作曲家フランツ・リストと、今で言う駆け落ちをしたことが大きく影響しているとされています。

【詳細】
タイトル: 雪下のマグマ 伯爵夫人の自叙伝
著者  : マリー・ダグー著 / 近藤 朱蔵訳 
価格  : 4,500円(税抜)
発売日 : 2023年1月
ページ数: 502ページ
仕様  : A5判
発行元 : 青山ライフ

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