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フランスの電気料金の仕組みと契約

私たちの生活の中で欠かすことの出来ないものに、電気があります。ここでは、フランスの電気料金の仕組みと契約の仕方、その注意点について解説します。

電気料金の仕組み

電気はフランス語でélectricitéといい、フランスの電気料金 (facture d’électricité) は、以下の項
目で成り立っています。

基本料金 (Abonnement) +使った分の電気料金 (Tarif consommation)
=電気料金(facture d’électricité)

基本料金 (Abonnement) は3kVA-36kVAの中から必要な容量(Puissance)を選びます。フラン
スでは共通してkVA(キロボルトアンペア)という単位が使用されます。((1kVA=10Aです)
もちろん、契約する容量(Puissance)が大きければ大きいほど値段も上がります。これは日本も一
緒ですね。
使った分の電気料金 (Tarif consommation)、つまり1kWhあたりの料金は、日本では使用料に応
じて3段階に分かれていますが、フランスでは1kWhあたりの料金単価 (Prix du kWh)は電気の使
用量に限らず一定です。日本ほど複雑ではありません。

電気代の支払い方法

フランスでの電気代の支払い方法は、通常一年単位の契約 (Contrat) となっています。これは、一年間で使う量を予想したものを12か月で割ったものを毎月払い、1年が終わると、実際の使った量との差額が請求される、もしくはお金が返って来るというシステムです。
日本とはずいぶん違いますね。たとえば、同じ家に住んでいる人が増えたりすると電気の使用が予想よりも増えて、後から追加の請求が来たりします。
フランスでは電力会社によってはピークタイム (Heures pleines) の値段とオフピークタイム(Heures creuses) の値段が違うという電気料金プランもあります。電気がたくさん使われる昼の
時間帯は料金が高めに、逆に電気の使用の少ない夜の時間帯は値段が安く設定されていま。フランスではガスを使用していない家庭も多く、そのような場合こちらのプランを選ぶことがことが多いようです。深夜料金 (Heures creuses) になると自動的にお湯を沸かしてタンクに貯めるシステムに
なっています。深夜料金になるのは、23時〜朝の7時の間です。

電気料金は日本とフランスどちらが高い?
フランスの電気料金 (Facture d’électricité) は、日本より高いのでしょうか、安いのでしょうか。
1kWhあたりの料金 (Prix du kWh) で比べてみると、1kWhあたりの料金(Prix du kWh)は、
0.156ユーロのようです。(EDF社)だいたい、18円くらいですね。
日本の電気の料金(東京電力)が26円ですので、フランスの電気料金の方が安いですね。

電気の契約をする

フランスで新居に到着したら、まず電気がつくかどうか確認しましょう。電気がついたら、電気メーターの数字をメモして、電気の契約を始めます。電気の契約は、電力会社のホームページや電話、電力会社のオフィスなどで出来ます。言葉に自信がなければ、インターネットからの申し込みが簡単かもしません。

電気の契約に必要な情報
フランスでの電気の契約には、以下のような情報が必要になります。
電力会社に直接行く場合は書類を揃え、電話やインターネットで申し込む場合は手元に用意しておきましょう。
・住所
・電話番号
・Eメールアドレス
・PDL (point de livraison) 番号
:電気メーターに記載されている番号。わからなければ大家さんに聞くこと。
・RIB (Le Relevé d’Identité Bancaire) 
:銀行口座の詳細情報(含IBANコード)
・入居時の電気メーターの数値

電気契約時の電気料金プランの選び方
電気の申込みのときには、電気料金プランの種類を選ぶことも出来ます。
ちなみに、フランスの電気料金は、日本ほど複雑ではありません。
まず最初に選ぶのは基本料金で、電気の使用量に応じて、3kVA-36kVAの中から必要な容量を選びます。(フランス語ではPuissance)
選ぶ容量によって料金は異なり、容量が大きければ大きいほど値段も高くなります。これは日本と一緒です。電力量料金は、「1kWhあたりいくら」で設定されており、日本のように電気の使用量に応じて3段階にkWhの料金単価が変わるようなしくみではありません。どれだけ電気を使っても「1kWhあたりいくら」の料金単価は一定で変わりません。ただし、電力会社によってはピークタイムの値段とオフピークタイムの値段が違うプランもあります。
たいていの場合、電気のたくさん使用される昼間の時間帯は1kWhあたりの料金が高めに、逆に電気の使用の少ない深夜の時間帯は値段が安く設定されています。
さらにはインデックス料金とフィックスド料金なるものもあります。
インデックス料金は、規制の電気料金(1kWhあたりの料金単価)より必ず○%お安くしますという
プランです。
フィクスド料金は、1年間料金単価が変わらないというプランです。規制料金が高くなればフィクッスド料金の方がおトクになります。
一方で、フランス最大手のEDFは規制料金で電気料金を提供していますので、EDFよりとにかく安い電気料金なら満足!という方はインデックス料金を選んだ方が良いでしょう。

・契約容量 (Puissance) を選ぶ
:フランスでは、3-36kVA(キロボルトアンペア)から選ぶ。
・ベースプラン(24時間同じ電力量料金)かオフピークプラン(深夜の時間帯は安くなる)を選
ぶ。
・インデックス料金がフィクスド料金を選ぶ
:インデックス料金は一律規制料金より値引き。フィクスド料金は1年間値段が変わらない。

いろいろある電気料金プランですが、電気の契約時に特に何も言わなければ、時間帯によって電気の料金単価の変わらない一番ベーシックなプランの契約になります。

新居で電気がつかなかった場合
電気が止められてしまっている状態なので、すぐに配電を管理しているENEDIS社に連絡をしましょう。フランスでは、一度電気が止まってしまうと電気の開通には技術者を呼ぶ必要があります。連絡をしてから技術者に来てもらうまでにだいたい5日はみておく必要があります。
時間がかかるのがフランスらしいですね。

ENEDIS(旧ERDF)の電話番号: https://selectra.jp/fr/enedis-tel-number

出典:セレクトラ https://en.selectra.info  加筆:エトワ

この記事の執筆者

エトワ編集部

ET TOI(エトワ)編集部です。皆様のお役に立つ記事を執筆します。

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