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フランスの禁煙スペース

フランスでは2032年までにタバコのない世代を達成することを目標として、新たに禁煙スペースを拡大することが政府より公式に発表されました。2025年7月1日よりフランス全土で適用され、電子タバコも対象に含まれています。喫煙大国と揶揄されることもあるフランスですが、今後どう変わっていくのでしょうか。ここでは新たに禁煙対象となる場所、そして喫煙可否の見分け方についてご紹介します。


対象エリア
今回新たに禁煙の対象となる場所は以下の通りです。これらの禁煙対象エリアで喫煙した場合、罰金として固定で135ユーロ、最高750ユーロの支払いが課せられる可能性があります。

  • 公共の公園・庭園
  • 海水浴シーズン中の海水浴場に隣接するビーチ
  • バス停などの待機中の乗客に割り当てられたエリア(運行時間中)
  • 学校等の教育施設、未成年者の受け入れ、訓練、宿泊を目的とした施設
  • 図書館、プール、スタジアム、スポーツ施設の周囲のエリア(開館時間中)

※なお、今回の法令以前から以下の場所は禁煙とされています。

  • 公共の場所
  • 職場、公共交通機関での密閉された場所
  • 学校等の教育施設、未成年者の受け入れ、訓練、宿泊を目的とした施設
  • 子供の遊び場、未成年者のいる車内

喫煙可否の見分け方

禁煙の対象となるすべての場所は、「禁煙区域」であることを示すわかりやすい標識を表示する義務があるとされています。政府が提供する新しい標識のテンプレートを紹介します。タバコの絵の上に赤色の禁止マークが表示された標識となっています。禁煙の対象エリアかわからない場合は、周囲に禁煙を示す標識があるか確認するようにしましょう。

学校の周囲における禁煙表示
公園、庭園などにおける禁煙表示
浜辺、岸部における禁煙表示

禁煙スペース拡大の理由

若い世代の公衆衛生を守ることと生活環境の向上を図り、政府は以前から禁煙スペースの拡大を実施してきました。フランスでは年間7万5000人、つまり8人に1人がタバコを原因として亡くなっています。受動喫煙も問題視されており、毎年3000人から5000人が受動喫煙による病気で早死にしていると推定されています。また、タバコの吸い殻には有害な化学物質が含まれており、それらが捨てられると土壌や地下水、水路を汚染する原因にもなっています。禁煙スペースを拡大することでフランスではこれらの問題への対応を図っています。

参考URL:
L’interdiction de fumer à la plage ou autour des écoles entre en vigueur
https://www.info.gouv.fr/actualite/interdiction-de-fumer-de-nouveaux-lieux-concernes-cet-ete
Espaces sans tabac
https://sante.gouv.fr/prevention-en-sante/addictions/article/espaces-sans-tabac
Décret n° 2025-582 du 27 juin 2025 relatif aux espaces sans tabac et à la lutte contre la vente aux mineurs des produits du tabac et du vapotage
https://www.legifrance.gouv.fr/jorf/id/JORFTEXT000051806161

この記事の執筆者

エトワ編集部

ET TOI(エトワ)編集部です。皆様のお役に立つ記事を執筆します。

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